情報だけの治療室
治療は町の整形外科や接骨院と変わらないようだが、原因を筋肉として患者さんに説明して治療すると効果があるのか。
あとはやっぱり用語の統一が必要そうだ、「頸性神経筋症候群」わざわざこう呼ばずにMPSかTP症状でいいようなきもするが、いかがでしょう。
>瞳孔が開いているのが頸性神経筋症候群の診断で重要所見である。
これは初めて見ましたがどうなんだ。
ヘルニアや痺れは除外するとかオチがあったりして。
Medical Tribune
[2006年7月13日 (VOL.39 NO.28) p.42]
めまい,頭痛の背景に"頸性神経筋症候群"
頸部後筋群の治療で症状改善
めまいや頭痛,うつ病などにより病院を転々としたが,一向に症状がおさまらず,薬物療法による一時しのぎの治療しか受けていない-。このほど東京都内で東京脳神経センター(所長=東京大学・佐野圭司名誉教授)を開業し,脳機能に特化したプライマリケアを行っている松井孝嘉理事長は,こうした不定愁訴の原因は頸部後筋群の異常にあるとし,頸性神経筋症候群(Cervical Neuro Muscular Syndrome)という新しい疾患概念を提唱している。同理事長に,頸性神経筋症候群の診療の実際について聞いた。
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頸部後筋に共通の異常
松井理事長が頸性神経筋症候群を発見したのは20年前。当時佐野所長のもとで勤務していた大学病院で,さまざまな病院を回っても症状がよくならない患者を多く経験したことがきっかけであった。
同理事長は「これらの患者は,脳神経科を中心に多くの病院および診療所を受診していたが,手術対象ではなく,一時的に症状を抑える薬物療法を受けている場合がほとんどであった」と言う。
そこで,これらの患者を根本的に治療できる方法はないかと佐野所長らとともに研究を重ねたところ,これらの患者では首の後方にある筋肉,すなわち頸部後筋群に共通の異常があることを発見した。
頸性後筋群は,僧帽筋,頭板状筋,頭半棘筋,胸鎖乳突筋などから成るが,同理事長によると,頸性神経筋症候� �を呈する患者では,外後頭隆起から降椎にかけての正中,胸鎖乳突筋,正中の両側で筋群の上端部に異常緊張や痛みなどが見られるという。
独自に問診表を作成
松井理事長は頸性神経筋症候群について,慢性疲労症候群,むち打ち症,めまい,頭痛,うつ状態,パニック症候群,ストレス症候群,自律神経失調症症候群のほか,更年期障害の60%が該当する疾患群として捉えており,「これらの患者は,複数の疾患を合併している場合が多い」としている。
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同理事長は,頸性神経筋症候群の診断では問診,検査,頸部筋肉の触診を行っている。問診では,同理事長らが作成した問診表(表)を用いている。問診表は30項目から成り,5 項目以上が該当すれば要注意,10項目以上は中等症~重症となり,17項目以上は最重症としている。
検査では,単純X線やMRIなどの画像診断,平衡機能,瞳孔検査などを行う。瞳孔検査は光を当てて自律神経の状態を見るもので,瞳孔が開いているのが頸性神経筋症候群の診断で重要所見である。
触診では,触診部位は,外後頭隆起の両側,正中の上部,中部,後部の 3 部位,乳様突起と胸鎖乳突起の中間部としており,触診により筋肉の硬さ(緊張)や圧痛がどの程度あるのかを診ている。同理事長によると,患者が改善傾向になったとしても,頸部後筋群で最後に症状が残るのが喉頭蓋上端の両側である場合が多いという。
治療では,頸部筋肉の緊張と圧痛を緩和する薬物療法,物理療法,鍼灸療法,温熱療法などを行う。
治癒例では不定愁訴も改善
松井理事長が以前から開業している松井病院(香川県)における,2000~03年の頸性神経筋症候群としての治療成績を見ると,頭痛では74例のうち治癒率83.8%,自律神経失調症では92例のうち88.0%で改善率を含めると100%,めまいでは86例のうち治癒率88.4%,改善率を含めると96.5%,むち打ち症では49例のうち順に83.7%,100%であった。
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代表的な症例の経過を見ると,37歳の慢性疲労症候群例は原因不明で微熱が継続して何もする気が起きなくなり,仕事も出勤できない状態に陥り,10か所以上の病院を転々としていた。
同院を受診したところ,頸部後筋群に異常な緊張と圧痛が見られ,入院のうえ加療された。入院 1 か月後には微熱は消失して仕事に対する意欲がわくようになり,初診時に問診表で見られた17症状すべてが消失したことから退院した。退院後 2 年以上になるが,現在も慢性疲労症候群様の症状は見られず,元気に会社へ出勤しているという。
69歳のめまい症例は,他院内科,耳鼻咽喉科,脳神経外科を受診したが原因がわからず,メニエール症候群の診断で薬物療法を受けていたが,改善しなかった。同院を受診し,頸部後筋群の異常が見つかったことで,入院加療を受けたところ,めまいは完全に消失し,以後 5 年間はめまい発作が完全に消失している。
また,81歳の頭痛症例は小児期から頭痛に悩まされており,常に頭痛薬が手放せない状態で,他院を受診しても改善が見られなかった。同院を受診したところ,初診時は問診表で 9 症状が見られていたが,入院加療 3 か月後には頸部後筋群の異常が減少するとともに症状も並行して改善しており,長年にわたり煩わされてきた頭痛は完治した(図)。
病診連携の充実を
頸性神経筋症候群の患者は,おもに大学病院や大病院を受診することが多い。松井理事長は「大学病院などとの連携のもと,頸性神経筋症候群患者をより多く発見していきたい」としている。
実際,同センターでは,頸性神経筋症候群の専門外来を開設しているほか30施設と連携して診療を行っている。
同理事長は「頸性神経筋症候群は,体がだるい,熱っぽい,頭痛などふだんの生活でよく見られる不定愁訴が関与している。患者には一般開業医と同様の気安さで,専門施設を受診して欲しい」としている。
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